いきなりですが、ご自宅の防災対策きちんとしていますか?
「うちは防災用品も充実しているし、家具の転倒防止策も整えているから大丈夫!」と思っているご家庭でも、定期的な見直しや子どもが増えた場合にも再度確認が必要かもしれません。
eキッズ訪問保育では、いざという時のため、定期的に子育て家庭向けの防災ブログを掲載していきます。
日ごろから準備しておくことあれこれ…
いざという時の備えは、まずは知ることから。
一般社団法人長野県佐久医師会 佐久医療センター小児科 教えて!ドクター制作チームが運営している「教えて!ドクター」、東京都総務局総合防災部防災管理課が運営している「東京都防災ホームページ」を参考にしながら、今一度一緒にチェックしていきましょう!
1. 自治体のハザードマップを用意する
ハザードマップとは「自然災害の被害を予測し、その被害の範囲を地図にしたもの」です。
身の回りの危険地域を把握するため、ハザードマップをスマホにてダウンロードするかコピー機で複写し、事前に情報収集しておきましょう。
※自治体のハザードマップはgoogleやyahooなどの検索エンジンで「〇〇市 ハザードマップ」と検索をかけると、自治体のホームページが出てきます。そのサイトからダウンロードができます。
2. 災害時要援護者情報登録制度に登録
災害時要援護者情報登録制度とは、災害時の際、特に配慮を要する高齢者や障がい者などを“避難行動要支援者名簿”に登録することで、住民や一番身近な区・町内会・自治会などからの協力を受けやすくなる制度です。
高齢者や障がいをもった家族がいる場合に活用すると良いでしょう。
自己申告制となっているため、最寄りの自治体の役所窓口に申請書の提出が必要となります。
3. 母子手帳やお薬手帳をコピー、または写真を撮る
母子手帳やお薬手帳は日常でも頻繁に使用するため、ずっと避難バッグに入れておくことが難しいですよね。
そのため、避難時に持ち忘れてしまうこともあります。事前に出産の状態、乳児身体発育曲線、予防接種の記録の項目をコピーし、避難バッグに入れておけば安心です。
また保育園に通っている子どもの場合は、保育園に直接子どもをお迎えに行くため、自宅に避難バッグを取りに行けない場合もあります。そんな時は、スマホで写真を撮っておくといざという時に役立ちます。
4. 地域の避難場所、避難経路、避難方法、安否確認の方法を決める
地域の指定避難所を確認するのはもちろん、家族全員が自宅で被災するとは限りません。そのため、災害の種類、被災場所など複数のパターンを想定して、誰が保育園に迎えに行くか、最終的にどこで落ち合うのか決め、安否確認の方法を話し合っておきましょう。
高層マンションや大型マンションの場合は、エレベーターが止まってしまったり、混み合っていたりするので、避難経路の確認も必要です。
また、就学している年齢の子どもがいる場合にはスマホや携帯電話が使えなくなった時のことを考え、公衆電話の位置や使い方を教えておくことも大切です。
5. 家具の転倒防止やガラスの飛散防止
近年の地震による負傷者の30~50%は家具の転倒・落下・移動が原因となっています。特に乳児は自分で判断し身の安全を確保できないので、大人が対策をしっかりしておく必要があります。
・タンスなどの大型家具はL型金具でネジ止め、粘着シートや着脱式移動防止ベルト、突っ張り棒で固定
・キャスター付きの家具はロックをかけておく
・テーブル・イスには滑り止めを敷く
・吊り下げ式照明器具はチェーンやワイヤーなどで支える
・キッチン棚のガラス扉や窓ガラスにガラス飛散防止フィルムを貼る
などまずは身の回りから防災対策をしてみましょう。
6. 購入した防災用品を一度は試してみる
「新しいおむつを嫌がって履いてくれない」「いつもと違う離乳食でご飯を食べてくれない!」など緊急時に出てくる問題はケガだけではありません。だからこそ、非常時においてもいかに普段と同じような環境に近づけられるかが大切です。できるだけ事前に試してみることで「いつもと違う!」という事態を回避できます。
今一度、防災バッグの中身をチェック!
乳幼児がいる場合の、防災バッグに携帯する最低限必要なグッズをお伝えします。
証明書関係
○母子健康手帳
○健康保険証
前章と重複しますが持ち出せない場合のために、あらかじめコピーを取っておきましょう。
赤ちゃん用品関係
○オムツ(1週間に必要な目安:100枚)
○おしり拭き(1週間に必要な目安:200枚)
○授乳用ケープ
○ミルクセット(1週間に必要な目安:粉ミルク900g缶×2)
便利な液体ミルクも併用できます
○ガーゼ
歯磨き、よだれ拭き、汗拭きなど多用途です
○抱っこひも
食料品関係
○非常食・離乳非常食
レトルトの離乳食に日ごろから慣れておくことも必要です
○スプーン・紙コップ
○水
ケガの手当、洗浄にも使えるので多めに備蓄しておくと良いでしょう
衣料品関係
○着替え、靴、防寒具
避難用に靴は必須。保温性が高く動きやすい服、下着も必要
衛生用品
○生理用品・ビデ
○マスク
避難所は多くの人が密集して過ごすため、ぜんそくや風邪にかかりやすくなります
その他
○サランラップ
お皿に貼って洗い物を減らします
○ビタミン剤
災害時、ビタミン不足になりやすいため
○おもちゃ
日ごろの備えが、最大の危機管理に!
今回は、乳幼児がいるご家庭の準備できる防災対策として必要なことを紹介しました。
子育て中のママとしては、これだけでは不安!もっとこんな道具が必要なのでは?と思うかもしれませんが、女性の場合自力で持ち出せる防災バッグの重さは10キロ程度と言われており、わが子を抱っこしての過剰な荷物の持ち出しは現実的ではありません。
いつやってくるかわからない災害だからこそ、定期的に荷物の点検を行うなどしてあらかじめ心の準備をしておけばいざという時、冷静に振舞うことができ、リスクを最小限に抑えることができます。
今後も避難所での生活や在宅避難になった時の対処方法など、防災に特化した内容のブログをアップしていきますので、乞うご期待!
参考資料先
一般社団法人長野県佐久医師会 佐久医療センター小児科 教えて!ドクター制作チーム | 教えて!ドクター |
東京都防災ホームページ | 自宅での家具類の転倒・落下・移動防止対策 |